EV1の意義はバッテリーや空力ボディだけではない。GMは、通常の摩擦ブレーキと回生ブレーキを1つのペダルで統合した。ブレーキ・トルク・コントロール・モジュールがドライバーの要求を読み取り、両方の制動力を配分し、電子系に不具合が起きた場合の機械式バックアップも備えていた。
摩擦優先から回生優先へ
初期の制御は摩擦ブレーキを先に作動させ、必要に応じて回生を加えていた。GMによると1999年型EV1では、低速域の減速の約90%を回生が担い、航続距離の向上はおよそ10マイルだった。当時のEV1の航続距離は約90マイルと紹介されている。後のPreceptコンセプトでは回生を優先し、必要時に摩擦制動を追加する方式へ反転。この基本戦略は現在のGM車にも続くという。
EV以外にも広がった理由
同じ制御思想は、ワンペダル走行、回生力の選択、バッテリーの受け入れ能力が変化しても安定したペダル感を保つ技術につながる。GMはEV1の成果を、内燃機関の高性能車に使うeBoostにも結び付けている。重要なのは単一部品ではなく、複数の制動方法を予測可能な1つの操作として感じさせることだ。
回生ブレーキが回収するもの
GMの解説では、減速時にモーターを発電機として働かせ、エネルギーをバッテリーへ戻す。一方、摩擦ブレーキは運動を熱に変える。前述の約90%と約10マイルの向上は1999年型EV1の事例であり、別のEVで同じ航続距離の向上を約束する数値ではない。
ワンペダル走行にも制限がある
GMは、現在のワンペダル走行とRegen on Demandについて、バッテリーが極端な低温・高温、または満充電に近い状態では機能が制限される場合があると注意している。すぐに停止する必要がある場合はブレーキペダルを使い、取扱説明書を確認するよう案内している。
自分の車両で確認すること
- 仕様値や整備ガイドを使う前に、モデル年、販売市場、具体的な仕様が一致するか確認する。
- その車両の取扱説明書で、回生ブレーキの操作方法と制限を確認する。GMの技術史だけでは、他メーカーのシステムの動作は判断できない。
- 整備の案内は別途確認する。この記事の技術史は、フルードの規格や交換周期を示すものではない。
別の米国市場向け車両の例として、2024年型Tesla Model Y Performance AWDの車両記録と、そのブレーキフルード点検ガイドを参照できる。引用元と自分の車両への適用範囲を確認してほしい。これらのTeslaのページはEV1の解説ではなく、別仕様への適合を示すものでもない。


